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Q.
透析をしている場合は、運動してはいけないのでしょうか? A. 透析をお受けになっている患者さんへの運動処方は、個々のケースによってかなり異なります。 主治医の先生とよく相談しながら、ご自分にあった運動を許可された範囲で行うようにしましょう。 まず注意する点です。 透析患者さんのほとんどの方に貧血が合併しています。 心機能が低下していることがしばしばありますし、筋肉量の低下も珍しくありません。 透析治療が長期にわたっている人の中に、骨が悪くなっている人がいることにも注意が必要です。 10年以上の透析歴をお持ちの方では、特に女性では軽い負荷でも骨折してしまうことがあります。 次に運動の良い点をお話ししましょう。 透析患者さんの運動は、適切に行われれば中性脂肪の減少、HDLコレステロール(善玉コレステロールですね)の上昇、耐糖能の改善、高インスリン血症の改善、降圧剤の減量、抑うつ状態の改善、といったさまざまな好ましい反応が得られることが報告されています。 どの程度の運動強度、運動時間、頻度がいいのかは、残念ながらきちんとした指針が作成されておりません。 透析患者さんでは、筋肉量が減少すると生命予後が悪くなることが言われています。 筋肉量を維持するためには運動は必須ですので、主治医の先生とよく相談をしながら、長続きする運動の仕方を習得していただきたいと思います。
Q.
透析をしていると数年で亡くなる方が多いという話を耳にしました。本当にそんなことはあるのですか? A. 間違った情報です。 「透析をしていると数年で亡くなる方が多い」ということはありません。 慢性腎炎という病気から透析になる方が多いのですが、そういう方であれば20年以上透析を受けている方はたくさんいらっしゃいます。 透析をお受けになっていらっしゃる方が、その後何年生きられるかは、その方が腎臓を悪くした原因(元の病気のこと=原疾患と呼んでいます) が、大きく影響します。 まれに、非常に難治性の病気から、透析を始められる方がいて、そのような方たちが、透析を始めて数年で命を落とされることもないわけではありません。 透析患者さんが、長生きできるかどうかに影響するものとして食事療法を主とした自己管理がきちんとできているかどうか、合併症が出てきたときに、その合併症の治療がうまく行われているかどうかなどが、重要なポイントとなります。 ご家族、お友達のよりよいご理解のもとで、節制をしながらも楽しい生活をお過ごしください。
Q.
最近、視力の低下があるような気がしてなりません。また、耳鳴りを感じたり、口の苦味が抜けないような気もします。これは透析をしているためでしょうか? A. 透析をお受けになっている患者さんに視力・聴力・味覚といった感覚器の障害は時々みられます。 ただし、いずれの症状にしても、すべてを透析のせいにしてしまうのではなく、別の病気が隠れていないか、それに対していい治療法がないかどうか、眼科や耳鼻科を専門にしている先生に診てもらうことが重要だと考えます。 ぜひ診察をしていただいてください。 ●視力の低下について 視力の低下が、透析患者さんに特有の症状かといえば、それは違うような気がします。 視力障害の原因としては、白内障・緑内障・眼底出血・網膜剥離などといった目の病気がありますが、これらの病気は、透析を受けていない人たちにもみられるものです。 腎臓を悪くされた原因が糖尿病の方たちには、上記の目の病気がしばしば合併し、視力の障害が問題になることが多いのですが、糖尿病でない方にこれらの視力低下が多いという印象は持っておりません。 ●耳鳴りについて これはとても難しい症状です。 透析をお受けになっているかいないかの関係なく、多くの耳鳴りは原因がよくわからず、また、有効な治療法もないことが多いのです。 手元の文献を調べてみましたが、透析患者さんに耳鳴りが多い、というものは見つかりませんでした。 私がこれまで診てきた印象でも、透析患者さん耳鳴りが多いという感じはしません。ただ、耳鳴りとは異なりますが、「耳閉感」といって、トンネルに入った時によく経験する「耳が詰まる感じ」は透析をお受けになって、たくさん除水をすると起きることがしばしばあります。 このような場合には、透析と透析の間の体重増加を極力少なくする (つまり水分制限ですね)か、可能であればドライウェイトをあげることによって対処することが可能です。 ●口内の苦味の感覚が抜けない これは透析患者さんによくみられる合併症です。 おそらく尿毒素が悪影響をおよぼしていると考えられますので、透析効率を強化し、十分に毒素を除去するようにしますが、これでも口の中の苦みがとれない方がたくさんいらっしゃいます。 亜鉛不足が味覚障害の原因となることが知られていますので、亜鉛の補給をすることがありますが、これも無効であることが珍しくありません。
Q.
透析を受けていて妊娠・出産できるのでしょうか? A. 透析をお受けになっている方の出産例について、きちんとした統計はありませんが、1996年に東京女子医大の東間先生という先生が172例の妊娠例を報告しています。 この報告に入らなかった方がいるでしょうし、妊娠はしても出産に至らなかった方もいるものと考えられます。 2002年の現在では、200例をこえたくらいではないかと私は推測しています。 当院でも、妊娠・出産をされた患者さんがおいでです。 妊娠する前から、当院と近隣の産婦人科、それに総合病院の腎臓内科・産婦人科・小児科の合わせて5つの科で連絡を取り合って、十分に準備をした上での計画妊娠・計画出産でした。 出産までの経過を、当院での経験にそってお話しをします。まず、妊娠から月日が経過すると、おなかの中で赤ちゃんが大きくなりますから、それに合わせてドライウェイトを調節しなければなりません。 あまりドライウェイトを大きくしすぎると、心臓に負担がかかったり「羊水過多」という合併症を生じたりしますから、慎重に決定する必要があります。 透析をお受けになっている方の妊娠の場合には赤ちゃんの発育が十分でない(いわゆる未熟児で生まれる)ことが多いことが知られています。 この原因の主たるものは尿毒素のためと思われますから十分に毒素を取り除くために、透析時間を伸ばしていく必要があります。 最終的には一回5時間、週6回透析が行われました。 出産ですが、赤ちゃんへの負担をなるべく少なくする目的から産婦人科の主治医は帝王切開を選択しました。 しかし、通常の経膣分娩の報告もありますから、必ず帝王切開になってしまう、とは限らないと思います。 上記のようにいろいろな工夫をしても、赤ちゃんは未熟児(現在は低体重児と呼ばれます)でしたので、NICU(小児科の集中治療室)に入院となりました。退院まで3か月近くかかったと記憶しています。 妊娠・出産には、ご家族と、医療スタッフの協力が何よりも必要です。 ご家族、主治医の方とよくご相談されてください。
Q.
色素沈着を防ぐことはできるのでしょうか? A. 特に女性の透析患者さんを悩ませていることの1つだと思います。 色素沈着は命に関わることではないのですが、女性にとっては(男性も) 美しく生活できることも重要なことであり、透析の目的が社会復帰であるも考えれば、より楽しい社会生活にも重要なことと考えています。 さて、色素沈着の原因ですが、ベータ・リポトロピンという物質が原因であることが、ほぼ解明されました。 この物質はメラニン細胞を刺激して、皮膚を黒くさせますが、透析患者さんでは、正常値の10~数十倍の濃度があるといわれています。 このほかに、尿毒素の一種であるウロクロームやウロエリチンという名前の物質が皮膚に沈着して、透析患者さん独特の、色素沈着を起こすのです。 一度、色素沈着がおこってしまうと、なかなかとれません。 治療方法としては、ハイパフォーマンス膜と呼ばれるダイアライザーを用いて透析を行い、十分に毒素を除去するのですが、これも、完璧に色素沈着を防ぐことはできません。 気になる方は、早めに担当医師の方に相談することが大切だと思います。
Q.
透析治療を受けながら仕事をしてもいいのでしょうか? A. 血液透析の治療目的(目標)の一つは「社会復帰」です。 仕事をしていただくのは、体調さえよければ、まったく問題ありません。 お勤めの方で、時間が不規則なお仕事の場合は、会社側とよく相談し勤務時間の調整をしていただければよろしいかと思います。 そして、重要なことは、担当の医師とコミュニケーションをとり、きちんとした体調管理を行い、お体を第一に!無理をしないようにすることです。 これを忘れないで、より楽しい生活を楽しんでください。
Q.
透析の治療費はどれくらいかかるものなのですか? A. まずは「特定疾病療養制度(僕たちはマル長と呼んでいます」という制度があって、透析にかかる医療費は月に1万円を負担していただければ、残りの医療費は公的機関から支払われることになっています。 つまり最高でも1万円を超えないことになります。 つぎに、これは各都道府県で多少ちがいがあるのですが、「重度心身障害者医療費助成金」という制度があって、支払っていただいた1万円の自己負担金を、地方自治体で返してくれる、という制度があります。 そうすると、医療費は実質上はかからない、ということになります。 ただし、この制度は前にも述べましたように、地域で差があります。 例えば、当院は静岡県にありますが、静岡県の場合は、透析を受ける病院・診療所に1万円を払っていただき、その領収書を市役所に持っていくと、1万円が返ってくるようになっています。 愛知県などは、患者さんが1万円の医療費を病院・診療所に支払わなくても、市役所が医療機関に1万円を支払ってくれるようになっていて、患者さんは市役所まで足を運ばなくてもいいようです。
Q.
透析と合併症にはどのような関係があるのでしょうか? A. 透析療法は、われわれ医療従事者にとっても、患者さんやご家族にとっても、合併症との戦いです。 心筋梗塞や脳卒中を引き起こす動脈硬化、悪性腫瘍や肺炎といった、直接命に関わる合併症から、骨折・かゆみ・不眠といった、それ自身は命に関わらないとしても、患者さんを苦しめる合併症まで、さまざまな合併症に悩まされます。 もちろん、透析を受けることそれ自体が苦痛であるとしても、これらの合併症がなかったら、透析は今よりは明るいものとなるはずです。 当クリニックのことになりますが、透析自体の施設以外にも http://www.e-touseki.com/clinic/magarikane.php にあるような、様々な施設を設けているのは、透析という医療が、合併症との戦いであるからです。 そして、スタッフにも高度な専門知識や、経験が求められるのです。
Q.
障害給付など、治療に関して特別な受給を受けられるのですか? A. もし公的年金(国民年金・厚生年金)に加入されている場合で、あなたが初めて「腎臓が悪い」ことを医師から知らされたときにも、年金を払い込んでいた場合は、障害年金が受けられます。 慢性腎不全で、維持透析を行う必要がある場合には、障害年金の3級に認定され、それ以外の障害がある場合や、病状が重症である場合には、さらに上の級となって、その級に応じた年金が支給されます。 国民年金の方で、年金を払っていなかった時期がある方の場合はお近くの社会保険センターに問い合わせをすると、年金をもらうことができるかどうかを、教えてくれます。
Q.
祖母が透析が必要になりました。しかし、祖母だけで病院にいくことはできません。私たち家族が時間を工面しても、送迎に行けないことがどうしてもあります。通院のための良い方法がありますか? A. それほど数は多くないのですが、送迎用の車両(バスなど)を持っている施設がありますので、お近くにそのような施設がないかどうかを確かめてみてください。 無料、というわけにはいきませんが、タクシー会社や介護サービスを行っている会社などが、患者さんの送迎を行っている地域があります(介護タクシーなどと呼ばれています)。 また、ボランティアの団体が送り迎えを手伝ってくれるところもあるようです。 いずれにしても、この件に関しては地域差がかなりあります。 現在かかっている施設のソーシャルワーカー(相談員)や、透析室のスタッフにお尋ねになるのが、もっとも確実と思われます。
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静岡県静岡市の静岡共立クリニックです。http://www.e-touseki.com/ もご覧ください。 検索
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